【AFP=時事】2021年にケニア陸上女子長距離のアグネス・ティロップ選手を殺害したとして起訴されている夫のエマニュエル・ロティッチ被告(45)が、保釈中に行方不明になった。弁護人が28日、AFPの取材で語った。 ロティッチ被告は先月27日にケニア西部エルドレットの裁判所に出廷する予定だったが、弁護人は裁判官に被告の所在が分からず、電話でも連絡が取れないと伝えた。 ケニアで最も有望な新星の一人として期待されていたティロップ選手は、2021年10月に25歳の若さで刺殺され、陸上界に衝撃を与えた。事件のわずか数日前には、ドイツで行われた10キロのロードレースで世界記録を更新したばかりだった。 また、世界選手権の1万メートルでは2個の銅メダルに輝き、2015年のクロスカントリー世界選手権ではシニア女子で優勝。東京五輪の5000メートルでは4位入賞を果たした。 ロティッチ被告は、高地トレーニングの拠点としていたケニア西部イテンの自宅で遺体が発見されたティロップ選手の殺害を否認している。2年間の勾留後、エルドレッドを主要都市とするウアシンギシュ郡から出ないことを条件に、2023年11月に保釈されていた。【翻訳編集】 AFPBB News