大阪・八尾の遺体遺棄、当初は事件性疑わず 再確認でコンクリに遺体

子どもの遺体をコンクリートに詰めて遺棄したとして、大阪府警八尾署は1日、大阪市平野区の無職、飯森憲幸容疑者(41)を死体遺棄容疑で逮捕した。容疑を認め、「遺体は引き取った姉の娘で、7歳くらいだ」と説明。捜査関係者によると、容疑者はこの女児に暴行を加えたとも話しているという。署は遺体の身元を確認するとともに、遺体で見つかった子どもが死亡した経緯を調べる。 逮捕容疑は2024年11月ごろ、大阪府八尾市跡部本町1の集合住宅の一室に、コンクリート詰めにした子どもの遺体を遺棄したとしている。 遺体は身長約1メートルで年齢や性別は不明。ダイニングキッチンにある押し入れの中に金属製の衣装ケース(約228キロ、縦35センチ、横45センチ、長さ88センチ)が放置されており、遺体がケースの中でコンクリート詰めにされていた。 この部屋には容疑者の実父が24年10月から1人で住んでいたが、その後に退去していた。集合住宅の管理者がケースを発見し、2月25日に「退去者がコンクリの塊を置いていったので見てほしい」と署に相談していた。血痕が付着していなかったことなどから、署は当初は事件性は薄いと判断した。 しかし、2日後に管理者から「元住人に連絡が取れない。コンクリが気になる」と再び相談されたため再確認すると、異臭がわずかにしたという。署が実父の長男にあたる飯森容疑者に連絡したところ、容疑者は「コンクリには小さい子が入っています」などと説明。ケースを画像診断すると、内部に人影があることが分かり、28日にコンクリートを割ると白骨化した遺体が見つかったため容疑者を逮捕した。 飯森容疑者は遺体について「姉の娘で、7歳くらい。小学校に上がる前くらいに自分が引き取った」と話しているという。 遺体が入ったケースは、実父が以前に住んでいた八尾市内の別の集合住宅に置いていたといい、容疑者は24年11月ごろに発見現場に運んだと話している。 容疑者は、十数年前に遺体をコンクリート詰めにしたと説明。捜査関係者によると容疑者はこの頃、平野区で現在の住居とは別の場所で母親と暮らし、実父と姉、姉の娘とは別居していた。この時に姉の娘を引き取ったと話しているという。引き取った後に暴行を加えたという趣旨の供述もしているといい、署は事情を詳しく聴いている。【木島諒子、井手千夏、林みづき、斉藤朋恵】

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