カトリック圏各地で2~3月に行われるカーニバルで日本発のキャラクターが活躍した。ブラジルの最大都市・サンパウロでのカーニバルでスリを働いていた犯人を取り押さえたのは人気ゲーム「スーパーマリオ」シリーズのマリオやルイージ、ヨッシー。正体はコスプレならぬ〝仮装〟した警察官だが、地元州知事は逮捕場面の動画をX(旧ツイッター)にゲームのテーマ音楽付きで投稿し、「ゲームオーバー!」と〝ヒーロー〟の功績をたたえている。 現地報道によると、カーニバルのパレード中に観客らの携帯電話を盗む犯罪が多発するため、対応策として導入された。犯罪を未然に防ぐ「見せる警備」よりも参加者に紛れ込み、犯行後に確保することが狙いと見られるが、4日、マリオとルイージ、ヨッシーに扮装した警察官3人が盗まれた携帯電話2台が入ったバッグを所持した男を取り押さえた。 これを受けて、サンパウロ州のタルチシオ・デ・フレイタス知事はXを更新。マリオらが犯人をパトカーに連行する動画とともに「カーニバルを楽しむ人々のパーティーを台無しにする犯人を逮捕した。ゲームオーバー!」とメッセージを添えた。 「カーニバル作戦」と称された一連の警察活動には日本の戦隊ものをモデルにした「パワーレンジャー」に扮装した警察官も投入され活躍したという。 同知事はレンジャーの出動場面もXに投稿した。現地報道によると、サンパウロ警察版のパワーレンジャーは6人組。携帯電話7台を盗んだ男をレッドとイエローが逮捕して警察車両に乗せ、その直前にはグリーンが男性を地面に押さえつけ、傍観者が歓声を上げていたという。