【ソウル時事】韓国検察は8日、「非常戒厳」の宣言に関して内乱罪で起訴された尹錫悦大統領の釈放を認めた地裁決定への即時抗告を断念し、尹氏を釈放した。 尹氏はソウル拘置所を徒歩で出て、門前に集まった支持者の激励に手を振るなどして応じた後、車で公邸に移動した。 韓国のソウル中央地裁は7日、拘束が違法だとして取り消しを求めた尹氏側の申し立てを認めた。検察は7日以内に即時抗告するかの判断を迫られていた。最高検は「地裁の判断は承服できない」としつつ「過去の憲法裁判所の決定や憲法の令状主義の原則を総合的に考慮して即時抗告しないと決めた」と説明した。 尹氏は弁護団を通じて声明を出し「寒い中にもかかわらず応援してくれた多くの国民、未来の世代の皆さんに深く感謝する」と表明。戒厳宣言に関して内乱容疑などで逮捕された関係者の「迅速な釈放を願う」と強調した。