繰り返し談合の可能性も視野に捜査…佐々町官製談合事件で庁舎内に動揺広がる【長崎】

佐々町発注の公共工事をめぐる官製談合事件で、佐々町長の古庄剛 容疑者が9日までに警察に逮捕・送検されました。 工事を落札した建設会社は2024年度、最低制限価格に近い金額で複数の入札をしていて、警察は談合が繰り返されていた可能性も視野に調べています。 中村義治 副町長 「古庄町長が逮捕されるという事態を受け、議会の皆さま町民の皆さまに多大な迷惑と心配をおかけしており、大変申し訳ございません」 佐々町議会の全員協議会で中村副町長は事件について説明しました。 淡田邦夫 議長 「町長は行政経験が50数年ある。全てがわかった人間。まさか」 須藤敏規議員 「(町長は)自分たちの先輩。みんなが信頼して悪いことはしないと(票を)入れたのに、みんな悲しんでいると思う」 佐々町長の古庄剛 容疑者は2024年年7月、給水管改修工事の指名競争入札で最低制限価格に近い金額を知人に漏らしたとして、官製談合防止法違反の疑いなどで9日に送検されました。 入札の情報は(元会社員の)山口情二 容疑者(62)から建設会社「山龍」の代表、木田栄三 容疑者(53)に伝わり落札しています。 警察は3人の認否を明らかにしていません。 佐々町が公開している2024年度の入札結果を見ると、41件のうち「山龍」が落札したのは4件で、このうち3件は最低制限価格に1万2千円から6万9千円近い金額で落札しています。 警察はこれらの入札でも談合が行われていた可能性もあるとしています。 町によりますと、最低制限価格は入札当日の午前8時45分に町長室で古庄容疑者と建設課長、課長補佐の3人が決めています。 入札は45分後の午前9時半からで、町内の建設業関係者は「短時間にどうやって漏らすのか」と話していますが、価格が決まった後は町長が1人になる時間があったということです。 町は再発防止策として、当面は入札の最低制限価格を入札会場で決めるとしています。 今道晋次 事業理事 「入札事務を新たに担う契約課や、入札課だとか様々な意見が出ている。新体制で組織の改革をやるべきではないか」 警察は3人の間に金銭の授受があったかなど、贈収賄の可能性も視野に捜査を進めています。

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