3月11日、東日本大震災が発生してから14年 ◆人的被害・避難者数・避難指示 ・2011年3月11日、国内最大規模となるM9.0の地震が発生し、大津波により東北地方の太平洋沿岸に大きな被害をもたらした。 ・3月7日、警察庁は、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の警察措置と被害状況を公表した。警察庁によると、2025年2月末現在、死者1万5900人、行方不明者2520人、死者不明を合わせて1万8420人（前回2024年2月末現在、死者1万5900人、行方不明者2520人、死者不明を合わせて1万8420人）。前回から増減はなかった。 ・2月14日、復興庁は、東日本大震災における震災関連死の死者数（令和6年12月31日現在調査結果）を公表した。復興庁によると、2024年12月31日現在、震災関連死は1都9県で3808人（前回2023年12月31日現在3802人。前回比+6人）。震災関連死・直接死・行方不明者と合わせると合計2万2228人。都道府県別では、岩手県472人（+1）、宮城県932人、山形県2人、福島県2348人（+5）、茨城県42人、埼玉県1人、千葉県4人、東京都1人、神奈川県3人、長野県3人。年代別では、20歳以下10人、21歳以上65歳以下429人、66歳以上3369人（+6）。 ・3月4日、復興庁は、全国の避難者数を公表した。復興庁によると、2025年2月1日現在、避難者数は2万7615人（前回から-988人。前回2024年11月1日現在は2万8603人）。県外避難は2万1048人（福島県1万9673人、宮城県846人、岩手県529人）。 ◆事件・事故・不祥事 ・2月13日、東日本高速道路東北支社は、東京電力福島第一原発事故による避難者に提供された「ふるさと帰還通行カード」について、避難者からカードを借りて使用する不正利用があったと発表した。同カードは避難者が一時帰宅などの際に無料で高速道路を利用できる。不正利用は約30万円で、同社は、使用者に割増金を含め約90万円を請求。避難者のカードも資格を取り消した。 ・3月5日、宮城県警は、塩釜市の水産加工会社「カネヨ山野辺水産」の元社長を補助金適正化法違反の疑いで逮捕した。元社長は、建設業者と共謀して震災復旧の補助金1億2000万円あまりを水増しして申請し、不正受給した疑い。 ◆帰還困難区域 ・2月24日、原発事故で帰還困難区域になった土地の約26ヘクタールについて、国と福島県、飯舘村、葛尾村で協議した結果、3月31日午前9時に避難指示が解除されることになった。 ◆除染土 ・2月24日、福島県双葉町の伊沢町長は、私見として町内で除染土の再利用を検討していることを明らかにした。 ◆処理水タンク ・2月14日、東京電力は福島第一原発構内にある処理水貯蔵タンクの解体をはじめたと発表した。 ・3月4日、東京電力は処理水の海洋放出に伴い、空になった処理水タンクの解体について、1基目の解体を完了したと発表した。1基目は2月14日に解体を始めた。処理水タンク全1046基のうち、2025年度内に12基を解体する。 ◆裁判 ・2月25日、国が経済産業省の省令を改正し、小売電気事業者が送配電の事業者に支払う「託送料金」に東京電力福島第一原発事故の「賠償負担金」や「廃炉円滑化負担金」を上乗せすることを決めたのは違法だとして小売電気事業者が国に取り消しを求めた裁判で、福岡高裁は、一審に続き訴えを退けた。 ・3月4日、栃木県鹿沼市の土地に放射性物質を含む木くずが放置されているとして、土地の所有者が東京電力に撤去費用など17億4200万円あまりを求める裁判を東京地裁に起こした。 ・3月6日、最高裁は、東京電力福島第一原発事故をめぐり東京電力旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判について、上告を退け、元副社長2人の無罪が確定した。元会長は2024年10月に亡くなり、起訴が取り消された。 ◆警察庁｜平成23年（2011年）東北地方太平洋沖地震の警察措置と被害状況(2025年3月7日) http://www.npa.go.jp/news/other/earthquake2011/index.html ◆復興庁｜東日本大震災における震災関連死の死者数（令和6年12月31日現在）[令和7年2月14日公表] https://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat2/sub-cat2-6/20140526131634.html ◆復興庁｜避難者の数［令和7年3月4日］ https://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat2/sub-cat2-6/index.html ※情報は発信時点のもので、最新の状況と異なる場合があります。