信奉者の男性2人をそそのかし自殺させたとして自称占い師の女らが逮捕された事件で、女らが別の信奉者の男性に「お前と両親の全財産をささげろ」などと伝え、計約8千万円を脅し取ったとする恐喝罪で起訴されていたことが12日、大阪府警などへの取材で分かった。自殺した2人も自身の給料のほか、両親から相続した不動産の売却代金、知人から借りた金を女に渡しており、府警は女が信奉者らを精神的に支配し、金銭を要求していたとみて調べている。 府警によると、女は大阪府河内長野市の浜田淑恵容疑者(62)。浜田容疑者は信奉者の女(59)=自殺教唆容疑で逮捕=と共謀し、令和2年8月ごろ、信奉者だった会社員の男性=当時(66)=とアルバイトの男性=当時(51)=に自殺を決意させ、和歌山県内の海岸で入水自殺させたとして逮捕された。 恐喝罪の起訴状によると、浜田容疑者は自身を「創造主で、神が降臨している」と主張。男性2人の自殺約2カ月後の同10月以降、信奉者の50代男性に対し「逃げたらどうなるか分かっているな。(死亡した2人は)ぷかぷか浮いておったぞ」「両親の命も私が造ったんだからどうにでもできるんだよ」などと迫り、計約8千万円を脅し取ったとされる。大阪地検が3月11日、浜田容疑者らを起訴した。 恐喝事件の被害者の男性が昨年5月、府警に相談して発覚。浜田容疑者が2人の死亡に関与した疑いが浮上したという。府警は浜田容疑者が信奉者らに「創造主」と信じ込ませていたとみている。