米国船籍のタンカーに衝突、貨物船のロシア人船長を逮捕 英国沖

ロンドン(CNN) 英イングランド沖の北海で起きた石油タンカーと貨物船の衝突で、英警察は59歳の男を重過失致死の容疑で逮捕した。貨物船を所有する会社の報道担当者はCNNに、容疑者がロシア人の船長であることを確認した。 ポルトガル船籍の貨物船「ソロング」は10日、米軍がチャーターした停泊中の石油タンカー「ステナ・イマキュレート」に突っ込み、両船舶が炎上。英警察は刑事事件として捜査を開始した。 報道担当者によると、ソロングの乗組員はロシア人とフィリピン人で構成されていた。 現場近くの港湾の責任者はCNNとのインタビューで、運航技術が発達した現代にこのような衝突が起きたのは信じられないことだと指摘。突入前に「何らかの警告があったり、レーダーが検知したりしたはずだ」と語った。 ステナ・イマキュレートの火災は11日に鎮火したが、ソロングは衝突から1日以上たっても燃え続けた。 ソロングの乗組員1人が行方不明になり、捜索救助活動は10日夜に打ち切られた。ソロングの残り13人と、ステナ・イマキュレートの乗組員23人全員が救助された。 英国の環境団体は、ステナ・イマキュレートが積載していたジェット燃料が流出した場合、自然環境に大きな影響が及ぶ可能性を指摘した。 ソロングは大量のシアン化ナトリウムを運んでいたとも報じられたが、所有会社がその後、積載物は危険な化学物質が入っていた空のコンテナ4個だったと説明した。

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