男性2人をそそのかし入水自殺させたとして女2人とともに逮捕された自称占い師、浜田淑恵容疑者(62)が「遺書があれば単なる自殺で終わると思った」と供述していたことが13日、大阪府警への取材で分かった。男性1人の遺書が死亡直後に作成されていたことも、押収したパソコンの解析で判明。府警は発覚を免れようと浜田容疑者の主導で遺書を偽造したとみて調べている。 府警によると、浜田容疑者らは令和2年8月ごろ、信奉者だった会社員の寺本浩平さん=当時(66)=とアルバイトの米田一郎さん=当時(51)=を入水自殺させた疑いがある。2人の遺体は同月1日、和歌山県広川町の海岸で見つかった。 浜田容疑者らは遺体発見後、捜査していた和歌山県警に「寺本さんの遺書」として文書を提出。「一郎さんと旅立つ私をお許しください」などとつづられ、文末には2人が亡くなる直前の「(同年)7月30日」と記されていた。だが、府警が浜田容疑者の関係先から押収したパソコンを分析したところ、作成日は同8月3日ごろと判明した。 浜田容疑者や信奉者の女(47)は今年、別の50代男性から約8千万円を脅し取ったとして恐喝容疑で逮捕、起訴された。これまでの調べに信奉者の女は「(寺本さんの遺書は)浜田容疑者の言うとおりに私がパソコンで作った」、浜田容疑者は「遺書を偽造した。関与をカムフラージュし、勝手に自殺したようにした」と供述したといい、府警が経緯を調べている。 府警は13日午前、自殺教唆容疑などで浜田容疑者らを送検した。