東京都新宿区の路上で11日、動画配信中の女性が男に刃物で刺されて死亡した事件で、男が女性に対し、貸し付けた約250万円の返還を求める訴えを起こしていたことが分かった。また警視庁が調べたところ、女性の首や腹など上半身に30カ所以上の刺し傷が確認された。首の刺し傷が致命傷となったという。同庁は金銭トラブルから男が恨みを募らせ、女性を何度も刺したとみている。 同庁によると、男は職業不詳の高野健一容疑者(42)=栃木県小山市。11日午前9時55分ごろ、新宿区高田馬場4丁目の路上で、動画配信中だった佐藤愛里さん(22)をサバイバルナイフで複数回刺したとして、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。佐藤さんはその後死亡した。司法解剖の結果、首の刺し傷が致命傷となったことが判明した。 取り調べの様子や事件当日の自身の行動を矛盾なく説明していることなどから、同庁は刑事責任能力があるとみて捜査している。容疑を殺人に切り替えて調べる。