青森市で、倉庫から玄米が盗まれる被害が2月から相次いでいました。 青森テレビの取材では、被害は少なくとも2軒で1.8トンに上ります。警察はこれに関与したとみて、13日朝から任意で事情を聴いていた30代の男を窃盗などの疑いで逮捕しました。 13日朝、青森市の閑静な住宅街に警察車両と捜査員が集まりました。 ■男は「転売目的」で盗んだという趣旨の供述も… 島元萌々子 記者 「コメの盗難事件に関わったと見られる人物が、捜査員とともに自宅から出てきました」 警察は30代の男に任意同行を求め、事情を聴き、容疑が固まったとして逮捕しました。 逮捕されたのは、青森市新城の会社員・大矢一樹容疑者(37)です。 大矢容疑者は、3月2日〜翌日3日にかけて青森市の農家の自宅敷地内にある倉庫から玄米2袋などを盗んだ疑いが持たれています。 大矢容疑者は警察の調べに対して、「転売目的」で盗んだという趣旨の供述をしていて、容疑を認めているということです。 青森テレビの取材では、市内で2月〜3月にかけて少なくとも2件で1.8トンを超える玄米の盗難被害が分かっています。 ■コメ袋に「位置情報がわかる機器」 犯人逮捕のきっかけの1つとなった被害農家の“行動” 今回、大矢容疑者が逮捕されるきっかけの1つになったのは、被害にあった農家のある行動にありました。それは、盗まれるであろうコメ袋に位置情報を把握できる機器を入れたことでした。 須崎 蓮 記者 「こちらの倉庫では、1袋30kgのコメ二十数袋が、このあたりの高さまで積まれていました。その半分10袋ほどがなくなり、被害に気づいたということです」 今回、大矢容疑者が盗んでいたとされる青森市の農家の倉庫です。 被害にあった農家によりますと、2月27日と28日に、それぞれ1袋に30kg入ったコメ袋が10袋ほどなくなっているのに気がつき、警察に被害届を出しました。 そして、農家は犯人を捕まえるために倉庫に保管するコメ袋に、位置情報を把握できる機器を入れたうえで、あえて倉庫に鍵はかけなかったということです。