茨城県水戸市内で乗用車の中に男性の遺体を遺棄したとして、県警水戸署は13日、死体遺棄の疑いで、いずれも住所不定、無職、女(50)と女の娘(30)を逮捕した。同署は14日に遺体を司法解剖した結果、死因は不詳で、死後数カ月から2年程度経過していると発表した。2人と同居していたとみられる女の息子と連絡が取れなくなっており、同署は遺体が息子の可能性もあるとみて、身元の特定を急いでいる。同署は2人の認否を明らかにしていない。 2人の逮捕容疑は13日正午ごろ、同市元吉田町のアパートの部屋から氏名不詳の男性遺体を運び出し、同所の駐車場に止まっていた乗用車内に遺棄した疑い。同署は、2人が20代の息子とアパートで3人暮らしだったとみている。 同署によると、13日午後1時20分ごろ、裁判所職員が家賃滞納を理由に強制執行するためアパートを訪れた際、室内に置かれた布団に大きな染みを発見。「事件かもしれない」と同署に通報した。強制執行で業者が同県ひたちなか市内に運んだ乗用車から、同署員が遺体を発見した。遺体は布団のようなものに包まれ、ミイラ化していた。 近隣住民は「3人暮らしをしていたようが、コロナ禍の時期に突然、男性を見かけなくなった」と話した。