【ソウル聯合ニュース】韓国の憲法裁判所が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾審判で罷免の是非の判断を言い渡す当日に、警察が全国の機動隊の6割をソウルに投入する方針であることが19日、分かった。 警察は宣告当日に最高レベルの非常令「甲号非常」を全警察庁に発令し、全国に338の機動隊の2万人余りを配置し、集会に対応し秩序の管理を行う。このうち約1万4000人がソウルに配置される。甲号非常が発令されると警察官全員を動員することが可能になり、年次休暇は取り消される。 当初、ソウルには約190の機動隊の約1万2000人を動員する方針だったがさらに規模が拡大された。ソウル都心での大規模な集会で発生する恐れがある突発的な状況や重要施設への攻撃の試みなどに徹底的に備えるとみられる。 宣告当日は憲法裁の敷地内に刑事を配置し、デモ隊の乱入などが起きた場合に乱入者を現行犯で逮捕する。憲法裁周辺にも警察特殊部隊を待機させ、テロなど万一の事態に備える。 今月13日から憲法裁一帯は飛行禁止区域に指定されたが、違法な無人機(ドローン)の飛行に備え、無人機を無力化するアンチドローンシステムも配備する。 また、宣告当日は憲法裁周辺のガソリンスタンド1か所と工事現場4か所を閉鎖する。周辺の建物22か所の屋上への立入禁止措置も完了した。 憲法裁の裁判官全員に対する警護を強化し、宣告日前後に安全な移動のため移動経路も管理する。 警察はソウル消防本部などと協議し、憲法裁から近い地下鉄駅の安国駅周辺に救急隊員や救急車などの装備を待機させる。安国駅と光化門、大統領公邸がある竜山区、国会議事堂や政党の事務所がある汝矣島には臨時診療所も設置される。 宣告当日には安国駅を閉鎖し、列車を停止させず通過させる。光化門駅、景福宮駅、光化門駅、鍾路3街駅、鍾閣駅、市庁駅、漢江鎮駅は駅長の判断で列車を通過させる予定だ。