オレオレ詐欺、警察官かたる手口急増 約4割携帯から 静岡県警、対策を強化

静岡県警は19日、2024年に県内で認知した特殊詐欺被害(暫定値で383件、16億288万円)のうち、「オレオレ詐欺」が237件、10億7736万円に上ったとし、特に「警察官らをかたる手口」が急増したことを明らかにした。接触手段の約4割が「携帯電話」で、被害金の約8割がネットバンキング送金などで振り込まれていた。 被害総額は前年比8億4349万円増で統計を開始した2004年以降の最高額。全被害の約6割を占めた「オレオレ詐欺」のうち警察官をかたった手口は前年比81件増の84件、同6億700万円増の6億9200万円だった。1件当たりの平均被害は約820万円と高額で、被害者の約4割を50代以下が占めたのも特徴。依然として大半が国際電話や非通知設定でかかってくる中、「新宿署」など実際に存在する警察署の番号での架電事例が県内でも複数確認されている。 水嶋春彦生活安全部長は同日の定例記者会見で、25年は固定電話機対策に加え、携帯電話事業者などと連携した各種対策を加速させていると強調。「テレビ電話で警察手帳や逮捕状を見せるなどして誤信させる新たな劇場型手口が増えている」と指摘し、「SNSやメールで送金を求める手口もあるが、警察は絶対にそんなことはしない。接触があったら必ず最寄りの署に相談を」と呼びかけた。

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