14人が死亡し、約6300人が被害にあったオウム真理教による「地下鉄サリン事件」から30年です。金沢市内では、後継団体による布教活動が今も続いていて、住民らが監視の目を光らせています。 1995年3月20日、東京の地下鉄内で当時のオウム真理教の信者が猛毒のサリンをまき、14人が死亡、およそ6300人が被害に遭った事件は、社会を震撼させました。事件の風化を防ごうと、20日には金沢駅周辺で地域住民らで作る金沢オウム真理教対策協議会のメンバーや、関係機関が「地下鉄サリンから30年です」と声をかけながらチラシを配りました。 金沢市内ではオウム真理教の後継団体、通称「山田らの集団」が昌永町に今も拠点を構えていて、住民らが監視活動を続けています。 金沢オウム真理教対策協議会・畠善昭 会長「これ以上、風化させてはいけないという事で、我々、心ひとつにしてやっています」 地下鉄サリン事件を知っていても、金沢に後継団体があることを知らない人は少なくありません。 街の人は… Q.後継団体を知っていたか 「知らなかったです。まだ無くなっていないのがびっくりですね」「外から見たら分からないことなのかなと思います」 ■今も続く住民らの監視活動…出入りする信者は減少 オウム真理教をめぐっては、石川県内に潜伏していた地下鉄サリン事件の実行犯のひとり、林郁夫受刑者らが逮捕されたほか、金沢市内の教団施設にも家宅捜索が入りました。 公安調査庁は、通称「山田らの集団」について、今もオウム真理教の元代表・麻原彰晃 元死刑囚の写真や教材を飾るなど、今もなお強い影響力を受けているとみています。 一方、住民によりますと最近は出入りする信者の数が減っているということです。 金沢オウム真理教対策協議会・畠善昭 会長「彼らに取っても住民の監視は一番嫌だと思う。信者そのものが増えていないし、間違いなく我々の監視が生きている。また、風化もさせてはいけないと思う」