2024年6月、鹿児島市の認定こども園で、保育士の女が園児に対する殺人未遂の疑いで逮捕された事件を受けて、園内事故の原因究明や、保育士のメンタルヘルスケアなどが提言された再発防止策がとりまとめられました。 24日、鹿児島市の下鶴隆央市長に、鹿児島市の認定こども園で起きた事件を受けて、第三者委員会がまとめた再発防止策が示されました。 2024年、鹿児島市の認定こども園で、元保育士の笹山なつき被告が当時2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけたとする殺人未遂の罪や、別の女の子に対する傷害の罪で起訴されています。 報告書では、事件前に切りつけられた男の子のクラスで、軽微なけがや事故が突出して多かったにもかかわらず、具体的な再発防止の取り組みや原因の分析が行われなかったと指摘しました。 さらに笹山被告がクラスの担任になって以降、急な休みや遅刻、早退など、メンタルヘルスの不調の兆しが見られたものの、適切な対処がなされていなかった可能性があるとしています。 これらを受けて第三者委員会では、事故発生の直後に原因究明に取り組み、違和感を見過ごさない体制の構築や、園が主体的に職員のメンタルヘルスケアに取り組むことなどを、再発防止策として提言しています。 鹿児島市・下鶴隆央市長 「子どもに危害を与えた加害者に強い憤りを感じるとともに、二度とこのような人間が保育、教育の現場に携わることがないように、子供たちの安全をしっかりと確保できるように、この報告書を踏まえて取り組んでいく」 今回提出された報告書は鹿児島市のホームページに掲載され、市内すべての保育施設に送られる予定です。