【ミャンマー】総司令官の訪タイ報道、人権団体が非難

ミャンマー軍事政権トップのミンアウンフライン総司令官が、2021年2月のクーデター後初めてタイを訪問すると伝えられていることについて、人権団体は同氏を招待したタイ政府を非難している。独立系メディアのミッジマなどが27日までに伝えた。 人権団体の「ディフェンド・ミャンマー・デモクラシー(DMD)」は、「戦争犯罪者を赤じゅうたんで迎えるのは、外交ではなく(犯罪への)共犯だ」と主張。ミャンマーの人々に対する裏切りで、域内における正義と民主的な協力の原則を損なうと非難した。 総司令官が正当なミャンマー政府でない軍事政権を率いており、東南アジア諸国連合(ASEAN)が軍政高官の各種会議出席を禁じていると指摘。タイ政府は軍政を正当化するのではなく、アルゼンチンの裁判所によるイスラム教徒少数民族ロヒンギャのジェノサイド(大量虐殺)を巡る逮捕状に則して同氏を逮捕するべきだと主張した。 ミンアウンフライン氏は、4月2~4日にタイの首都バンコクで開催される「ベンガル湾多分野技術経済協力イニシアチブ(BIMSTEC)」の首脳会議に出席するため同国を訪問すると伝えられている。 民主派人権団体の「ジャスティス・フォー・ミャンマー(JFM)」は、BIMSTECと関わることで軍政が国際的な正当性を確保し、プロパガンダによって加盟国との関係を強めることが可能になると主張し、BIMSTECと軍政とのやりとりを「恥ずべき事」と非難した。 タイ外務省はミンアウンフライン氏の出席を確認したメディアへの回答を拒否している。

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