大阪地検特捜部に逮捕、起訴され、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍氏(62)が国に7億7千万円の損害賠償を求めた訴訟で、山岸氏側は31日、請求を棄却した1審大阪地裁判決を不服として控訴した。 3月21日の大阪地裁判決は、関係者の供述や社内の説明資料といった客観的証拠を踏まえ、「特捜部の立件判断は全く不合理とまではいえない」として国の賠償責任を否定していた。 この問題では、国賠訴訟とは別に、山岸氏の元部下を取り調べた田渕大輔検事が特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判にかけられる決定が出ている。山岸氏の弁護団は地裁判決について、「明らかに違法な取り調べを正当化するもの。到底受け入れられない」としている。