がん闘病中の妻がみそ汁づくりを通して幼い娘に生きる力を伝えようとしたノンフィクション「はなちゃんのみそ汁」の著者で、作家の安武信吾さんが11日までにブログを更新し、「広末涼子さんと僕たち親子の関係」のタイトルで長文を投稿。傷害容疑で現行犯逮捕された女優広末涼子容疑者(44)について「警察発表が事実ならば、弁解の余地はない。社会的批判も避けられないだろう」と指摘した上で、広末容疑者とのエピソードを明かした。 安武さんの著書「はなちゃんのみそ汁」は2015年に映画化され、広末容疑者が主演を務めた。同容疑者は、乳がんを宣告されながら、4歳の娘・はなにみそ汁の作り方を伝授した安武さんの妻・千恵さんを演じた。 安武さんは「映画『はなちゃんのみそ汁』で、亡き妻千恵の役を演じた彼女は、幼くして母を亡くした娘の成長をずっと気にかけてくれていた」と投稿。「娘が志望していた高校に合格した直後、携帯電話に広末さんからの着信があった。彼女は、いたずらっぽい声で、僕にこう言った。『お祝いの食事を一緒にしたいんだけど。ねえ、ねえ、それでさあ。サプライズでやろうと思っているの。どうやって、はなを引っ張り出そうか?』」などと明かした。 そして「娘の人生の節目には、いつも、心のこもったプレゼントを贈ってくれた。曲げわっぱの弁当箱、娘の名前を糸で縫った弁当包み、おそろいのアクセサリーなど。思春期を迎えた娘の相談相手にもなってくれた」と説明。「何よりも娘が喜んでいたのは、広末さんが『はな』と呼び捨てにしてくれること。『はな、私でよければママと思っていいからね』。大切な家族を亡くし、悲嘆に暮れていた僕たち親子は、彼女にどれだけ救ってもらっただろうか」と感謝をつづった。 一方で、「ここ数日間、SNSなどでは、広末さんの話題であふれ返っている。傷害の疑いで、現行犯逮捕された。警察発表が事実ならば、弁解の余地はない。社会的批判も避けられないだろう」と指摘。「先月、音楽イベント(中止が決定)の取材兼打ち合わせのため、彼女とはオンラインで顔を合わせたばかりだった。対話を通しては順調そうに見えた。一体、何があったのか。さまざまな憶測が流れる中、『広末さん、どうしちゃったんだろう』と、娘も心配している」とつづり、「連絡の取りようがない状況の今、捜査の進展を見守るしかない。妻の祭壇に手を合わせ、娘と祈る。仕事もプライベートも、いつも全力だった広末さん。どうか、子どもたちと穏やかに暮らせる日が戻ってきますように。『他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる』のだから」と記した。 広末容疑者は、4月7日午後6時50分ごろ、静岡県掛川市の新東名高速道路上り線で、乗用車を運転中に大型トレーラーに追突する事故を起こし、病院に救急搬送された。8日午前0時20分ごろ、同県島田市の病院内で看護師の女性を複数回にわたって蹴ったり、腕を引っかいたりして軽傷を負わせたとして傷害容疑で逮捕された。