新潟市中央区の男性が殺害され、聖籠町で遺体が見つかった事件で、強盗殺人の疑いで逮捕された男が、被害者の印鑑などを探すため、被害者の自宅に3回侵入していたことが関連する裁判で分かりました。 この事件は、聖籠町の空き家の敷地から新潟市中央区に住む小杉英雄さん(78)の遺体が見つかり、住所不定のリフォーム業・小山大輔容疑者(33)が強盗殺人の疑いで逮捕されたものです。 25日は小山容疑者と共謀し、小杉さんの銀行口座から現金を引き出した詐欺の罪に問われている山形市の無職・伊藤貴章被告(32)の裁判が開かれました。 被告人質問で、現金を引き出すまでのいきさつが明らかになりました。 小杉さんが殺害されたとされるのが去年10月14日ごろ。伊藤被告は、その翌日の15日未明、小山容疑者から「探し物をするから」と言われ、小山容疑者とともに小杉さんの自宅に侵入していたということです。 2人はその日のうちに、さらに2回侵入して印鑑などを見つけ、伊藤被告はその後、甥になりすまして現金を引き出していました。 伊藤被告は、女性の紹介料名目などで小山容疑者から現金の支払いを要求されていて、消費者金融などから多額の借金をしていたということです。伊藤被告は、小山容疑者との共謀について「言うことを聞かないと、何があるか分からなかった」と話す一方、殺人への関与は否定しました。 伊藤被告は懲役2年6か月を求刑され、判決は5月16日に言い渡されます。