警察官をかたって金をだましとる手口のニセ電話詐欺が全国で急増しています。長崎県警は、先月長崎市の20代女性の携帯電話にかかってきた「警察官を名乗る男」の詐欺電話の音声を公開しました。 ■実際の詐欺音声 犯人「こちら、警視庁捜査二課のシライシと申します。今お電話大丈夫でしょうか」 女性「はい、大丈夫です」 犯人「岐阜県警からの捜査協力依頼などを受けておりまして、連絡しているんですけど、事件のことで詳しくお話の方聞きたいので岐阜県警まで出向くというのは可能でしょうか」 女性「…何のことかわからないんですけど…」 犯人「岐阜県の事件と聞いてですね、何か心あたりというのはないですかね?」 女性「父が警察なので聞いてみていいですか」 犯人「…はい、えーっとですね………事件の管轄が違うので情報共有はしていないんですよ」 女性「大丈夫です父に代わります」 (犯人側が一方的に電話を切る) 女性は警察官の家族で、電話を詐欺だと見抜き録音して警察へ届け出たということです。 長崎県警本部生活安全企画課の狩野真一課長補佐によりますと 「非通知設定の電話や+(プラス)表記の国際電話番号を使って『あなたに容疑がかかっている』『逮捕状も出ている』と言って相手を脅し、送金させる手口が急増している」ということです。 ■あえて遠くの警察を語る 犯人はあえて遠くの警察をかたり、取調べと称してビデオ通話に誘導。 警察官のような制服姿で、ニセの警察手帳や逮捕状を示して信じ込ませその後、口座を調べるなどとして金を振り込ませ、だましとる手口が横行しています。 ■対策は? ニセ電話詐欺の対策として、警察では非通知や「+(プラス)」から始まる国際電話には出ないこと、もしくは着信拒否の設定も有効だとしています。 県警によりますと、落とし物の確認などで電話をすることはあってもビデオ通話やSNSで連絡することは絶対にありません!電話やメールで金の話をされた場合は必ず家族や警察に相談してください。