警察をかたる電話で佐賀県内の60代の女性から現金およそ6000万円をだまし取ったとして、神奈川県の25歳の男が再逮捕されました。警察は男が「見張り役」だったとみて調べています。 この女性の被害額は、計5億3540万円に上っています。 詐欺の疑いで再逮捕されたのは、神奈川県横浜市の自称アルバイト従業員、田中俊晃容疑者(25)です。 警察によりますと、田中容疑者はことし3月、別の人物らと共謀して、佐賀県内の60代の女性の携帯電話に警察官や検察官になりすまし「早くお金を返すためには、保証金を裁判所に払えばすぐに戻ってきます」「保証金は逃亡したときのためのお金です」などとウソの電話をかけ、現金およそ6000万円をだまし取った疑いです。 金を受け取るいわゆる「受け子」の男が女性のもとを訪れる直前に、田中容疑者と一緒にいるのが防犯カメラの映像で確認されたということです。 警察は、田中容疑者が「見張り役」だったとみています。調べに対し「逮捕されたことについては、何もお話しすることはありません」と話し、容疑を否認しています。 田中容疑者は4月、同じ女性から現金1億4100万円をだまし取った疑いで逮捕されていて、これが2度目の逮捕です。 この女性は同様の手口で6回にわたり、計5億3540万円をだまし取られました。 警察は、田中容疑者が関与した事件がほかにもあるかどうか調べるとともに、一連の事件には複数の人物が関わっているとみて行方を追っています。