米、移民の赤道ギニア移送を打診

【AFP=時事】米国はアフリカ出身の移民を追放し、西アフリカの赤道ギニアに移送することを希望している。赤道ギニアのテオドロ・ヌゲマオビアンマング副大統領が7日、明らかにした。 副大統領はX(旧ツイッター)に、「米国側がそうした意図を表明した協議があったことを認めるが、結論には至らなかった」と投稿した。 副大統領はトランプ米政権に対し、米国を国外追放されたアフリカ出身の移民を受け入れる見返りとして、受け入れる不法移民の住宅費と生活費の負担、また彼らの社会統合プログラムへの投資を求めたという。 赤道ギニアの首都マラボでは、移送される移民が「犯罪者」である可能性を懸念する声が一部から上がっている。 だが、副大統領は犯罪歴のある移民は受け入れないと主張している。 トランプ政権は4月末、選挙公約とした不法移民の大規模強制送還を実現するため、第三国出身者の受け入れに協力してくれる国を「積極的に」探していると述べた。 スペインに拠点を置き、赤道ギニアの野党勢力に近いオンライン新聞「ラジオ・マクート」によると、副大統領ら政府の言動は「善意に満ちているように見える」が、マラボ、バタなど各都市の現実と食い違っているという。 同紙によると、赤道ギニア当局はサハラ以南アフリカ出身の移民に対し、新たな一斉取り締まりと恣意(しい)的な追放を開始している。その多くは長年同国に居住してきた移民だという。 ナイジェリア人、カメルーン人、チャド人が令状なしで逮捕され、手続きもろくに踏まずにに強制送還されている。 同紙は「貧しい定住移民を追放してきた政権が、今になって米国を追放された移民を受け入れることにどうして同意できるだろうか」と疑問を呈した。【翻訳編集】 AFPBB News

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