東京メトロ南北線「東大前駅」で、男子大学生が包丁で切りつけられた事件。逮捕された男が、動機について「東大を目指す親たちに、教育熱心の度がすぎると子どもが罪を犯すと示したかった」と供述していることがわかりました。 きょう送検された戸田佳孝容疑者(43)。 東京・文京区の東大前駅でおととい、男子大学生(20)の頭などを包丁で切りつけ、殺害しようとした疑いなどがもたれています。 当初黙秘していた戸田容疑者は、その後の取り調べでは容疑を認めているということです。 さらに“犯行の動機”も明らかになってきました。 戸田容疑者 「過去に自分自身、教育熱心な親のせいで不登校になり苦労した。東大を目指した教育熱心な世間の親たちに、あまりに度がすぎると子どもがぐれ、私のように罪を犯すと世間に示したかった」 捜査関係者によると、戸田容疑者は事件当日、自宅がある長野県から電車で上京。 記者 「事件の3時間ほど前、東京大学からほど近い、東京メトロ・本郷三丁目駅の周辺を戸田容疑者が徘徊する姿が、防犯カメラに写っていたということです」 午後4時すぎには、東京大学の周辺を徘徊していたという戸田容疑者。 そして、スーパーやコンビニエンスストアに立ち寄って飲料などを購入した後、午後6時20分すぎ、犯行現場となる東大前駅に入ったということです。 戸田容疑者 「名前に東大と付いていて、世間の人たちが教育虐待を連想しやすいと思った」 犯行場所を「東大前駅」に決めた理由も東京大学を意識したものでした。 被害に遭った大学生に面識はなく、「たまたま近くにいたので狙った」と供述しているということで、警視庁は、戸田容疑者が無差別に人を襲ったとみて調べています。