藤岡市が発注した公共工事の一般競争入札で、業者に最低制限価格を漏らしたとして副市長らが逮捕された事件で、県警は13日夜に、市役所や関係先の建設会社を家宅捜索した。金銭の授受がなかったかなど実態の解明を進めています。 官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、藤岡市の副市長、塚本英夫容疑者(57)と、藤岡商工会議所会頭で市内の土木建築会社「多野産業」社長、小坂裕一郎容疑者(70)です。 警察によりますと塚本容疑者は、去年6月下旬から7月3日に「平井小学校体育館の大規模改修建築工事」の一般競争入札で、最低制限価格の6856万1000円を小坂容疑者に漏らし、この価格と同額で落札させた疑いが持たれています。 警察は捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。 塚本容疑者は、市の職員として勤務していたころに小坂容疑者と知り合ったとみられていますが、価格を漏らした経緯については捜査中だということです。 市によりますと塚本容疑者は、入札業者を選定する委員会の委員長を務めていたということです。 警察は2人の間に金銭の授受がなかったかなど実態の解明を進めることにしています。 また13日夜、藤岡市役所では臨時の記者会見が開かれました。新井市長は「驚愕するとともに、極めて遺憾だ。市民の皆さまに心から深くおわびする」と述べました。