川崎市の住宅で岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)が遺体で見つかり、元交際相手の白井秀征(ひでゆき)容疑者(27)が死体遺棄容疑で逮捕された事件について、坂井学国家公安委員長は15日の記者会見で、「神奈川県警の一連の対応に寄せられている批判を真摯(しんし)に受け止め、しっかりと検証を行うことが大変重要だ」と述べ、県警が速やかに検証結果をまとめ、公表するよう指導する考えを示した。 岡崎さんは昨年6月以降、白井容疑者による暴力やつきまといなどについて繰り返し県警に相談や通報をしていた。昨年12月に行方不明となったが、県警が捜索したのは4カ月以上経ってからだった。県警は9日、検証チームを設置し、相談対応や捜査の過程が適切だったか調査している。 坂井氏は、恋愛感情のもつれなどに伴う人身安全関連事案では相談者らに寄り添った対応をし、被害者の安全確保を最優先に対処する必要があると指摘し、「結果としてこのような重大な事案となってしまったことを私としても重く受け止めている」と述べた。(編集委員・吉田伸八)