●前年同期の4倍 今年1〜4月に石川県内で確認された特殊詐欺とSNS(交流サイト)を悪用した詐欺の被害総額が約10億7100万円に上ったことが15日、県警のまとめで分かった。年間の被害額が15億円に達した2024年の同時期の約4倍となる。警察官をかたるケースが目立つ特殊詐欺の被害は10倍近くに増えた。 特殊詐欺は67件(前年同期比38件増)で、被害額は約5億8100万円(約5億2千万円増)。このうち警察官を名乗って「逮捕状が出ている」「捜査のため資産を調べる」などと脅す手口による被害は26件で、総額約4億9600万円に上った。 SNS型詐欺による被害の内訳は、著名人や投資専門家の偽広告をきっかけに投資に誘われる「投資詐欺」が18件(7件増)で、被害額は約4億1800万円(約2億3900万円増)。恋愛感情を抱かせた上で金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」が19件(16件増)、被害額は約7300万円(約4千万円増)となった。 警察官をかたる詐欺について、県警の担当者は「警察官がSNSで連絡を取ったり、お金の話をしたりすることはない」と注意を呼び掛けた。