16日午後、熊本市に住む高齢女性からキャッシュカードをだまし取ったとして男2人が逮捕されました。犯行からわずか半日でスピード逮捕に至ったきっかけは、警察官の職務質問でした。 詐欺の疑いで逮捕されたのは 神奈川県川崎市に住む自称・会社員の木下晃也(きのした・こうや)容疑者(32)と 住所不定・自称自営業の西村晴樹(にしむら・はるき)容疑者(41)です。 2人は16日午後1時ごろ、別の人物と共謀して熊本市に住む女性(82)の自宅に電話をかけ、年金事務所の職員を装い「年金の還付金があるため 振り込もうとしたがエラーが出て振り込めない」「キャッシュカードが使えなくなっているので 部下が取りにいく」と嘘を言って キャッシュカード2枚をだまし取った疑いがもたれています。 2人に面識はなく、いずれも関東から別々に熊本に来たということです。 高齢女性はキャッシュカードを渡した後、不審に思い銀行に問い合わせたところ、「それは詐欺」と言われ、警察に110番通報しました。 犯行からわずか半日で逮捕に至ったきっかけは 警察官の職務質問でした。 警察署に戻る途中だった警察官が偶然、商業施設の近くの路上でもめている木下容疑者らを見かけ、不審に思い職務質問をしたところ、女性名義のキャッシュカードと高額な現金を確認しました。 「こうしたケースはあまり見たことがない」と捜査関係者も口にします。 警察は「組織的な犯行の可能性もある」として 2人の認否を明らかにしていませんが、2人が他の県でも同様の手口で詐欺に加担しているとみて、余罪についても調べています。