森保監督、佐野海舟は「深く反省している」 相手へ謝罪、不起訴処分などの観点から選出

日本サッカー協会(JFA)は5月23日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦(6月5日/パーススタジアム)、インドネシア戦(同10日/市立吹田サッカースタジアム)に向けて、日本代表メンバーを発表した。ドイツ1部マインツMF佐野海舟が、昨年1~2月のアジアカップ以来となる代表復帰を果たした。 昨年7月に鹿島アントラーズからドイツ1部マインツに完全移籍が発表されたが、直後の同7月に不同意性交の容疑で逮捕された。だが同月には釈放され、8月には不起訴となっていた。 山本昌邦ナショナルダイレクター(ND)は、佐野の選出理由に回答。「1つ目は相手の方に対して謝罪し、話し合いをしたことを確認しております。2つ目は本人が深く反省していること。3つ目は不起訴処分がなされており、罪に問われずに終了していること。その観点から選出しています」と説明した。 また、森保一監督も、佐野について「彼のことをこれまで見てきましたが、今山本さんがおっしゃられたように、私自身もコンタクトを取りましたし、深く反省していることを感じました」と言及。「その上で、彼が今ドイツでプレーさせていただいている中で、真摯に競技に向き合って、社会に貢献するという強い意志を持ってプレーしていることもあり、我々としてもまたチームに帰って社会に貢献する、日本代表の一員として戦っても良いのではないかという判断をさせてもらいました」と語った。 「私自身も招集するしないをずっと考えてきましたし、協会の人ともいろんな話をしてきました。1シーズンを見た中で決めさせていただきました。個人的にはミスを犯したことは言えるかもしれないですが、チームの一員を家族と考えた時に、指導者として一人の選手として向き合う中で、ミスを犯した選手をそのまま社会から葬り去るのか、サッカー界から葬り去るのかということに関しては、再チャレンジする道を与えることの方がいいのではないかということで判断させていただきました」 今季マインツでは、海外挑戦1年目ながらリーグ戦全34試合に先発出場。リーグナンバーワンの総走行距離393.7キロを記録するなど、守備的MFの位置で主力として活躍。昨季は13位だったチームを6位に押し上げ、UEFAカンファレンスリーグ出場権獲得に貢献した。 佐野は昨年3月に代表招集されたが、その時は怪我で辞退。参加となると、同1月から2月にかけてカタールで行われたアジアカップ以来、1年4か月ぶりとなる。森保監督は佐野について「常に選択肢に入ってます。チームの状態と環境を見ながら、招集するタイミングを考えたいなと思います」と話していた。

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