【日本代表】佐野海舟が復帰、昨夏に不同意性交で逮捕も「刑事事件として…」3つの招集理由とは

日本サッカー協会(JFA)は23日、千葉市内で、26年ワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選オーストラリア戦(6月5日、パース)、インドネシア戦(同10日、パナスタ)に臨む日本代表メンバーを発表し、MF佐野海舟(24=マインツ)が約1年2カ月ぶりに復帰した。 佐野は昨年3月のW杯アジア2次予選北朝鮮戦のメンバーに招集されたが、けがのため不参加。同年1~2月のアジア杯カタール大会以来の活動となる。 会見では、真っ先に佐野海の復帰に関する質問が飛んだ。 山本昌邦ダイレクターは「大切な質問です」とした上で「あらゆる差別やハラスメントに対して厳正に対応して参ります」などと強調。続けて「次の理由から選出をしております」と説明した。 「1つ目が、相手の方と話し合って謝罪したことを確認したこと、本人が深く反省していること、警察によって不起訴処分となり、刑事事件としては罪に問われていないこと。この3つを理由に招集に至りました」 森保一監督も「今回の佐野海舟の事案に関しては、彼は多くの方々に迷惑をかけたことであったかなと思っております。そこで彼のことを見てみましたが、今、隣で山本さんがおっしゃった通り、私自身もコンタクトを取りましたし、強く反省していることを感じました。今、ドイツでプレーさせていただいている中、真摯に競技に向き合ってプレーしていることもあり、我々としても、またチームに迎え入れて、社会に貢献する日本代表の一員として戦ってもいいのではないのかな、という判断をさせていただきました。招集する、しない、を私も考えてきましたし、協会の方々とも話してきました。ミスを犯したということはあり得る、佐野海舟には言えるかもしれないですが、チームの一員を『家族』と考えた時に1人のミスを犯した選手を社会から、サッカー界から葬り去るのか、と。再チェレンジの場を与える方がいいのではないかなと思い、判断させていただきました」と神妙に語った。 佐野は鹿島アントラーズからマインツに移籍が発表された直後の昨年7月、不同意性交容疑で逮捕された。同7月29日に釈放され、同8月8日には不起訴処分となっていた。同月からマインツの活動に参加し、開幕戦から先発出場。今季のブンデスリーガ全34試合に先発し、豊富な運動量でチームに貢献した。リーグ公式サイトのデータによると、総走行距離はリーグ最長の393・6キロだった。デュエル(球際の攻防)の勝利数もリーグ4位の369と際立った数字を残した。 チームは昨季の13位から6位に躍進。来季の欧州カンファレンスリーグ出場権を得ている。 また、実弟の佐野航大(21=NECナイメヘン)もA代表に初選出された。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加