運営する出会い系サイトなどの登録者から現金を詐取したとして、警視庁犯罪収益対策課や、福岡県警などの合同捜査本部は、組織犯罪処罰法違反の疑いで、東京都江東区の職業不詳、石垣勇輔容疑者(41)を逮捕した。警視庁は認否を明らかにしていない。 犯収課によると、石垣容疑者は、偽の出会い系サイトや副業サイトを運営する詐欺グループの統括責任者とみられる。同課はグループが関与したとみられる詐欺事件の被害規模が令和5年1月~6年5月で1万人以上、総額約53億円に上るとみて調べている。 逮捕容疑は3年2月~4年7月、共謀の上、運営する出会い系サイトに会員登録した千葉県内の40代女性と埼玉県内の20代女性に対し、「費用を支払えば男性会員と個人情報を交換できる」などとメールで虚偽の内容を伝え、現金計1108万5千円をだまし取ったとしている。 グループは被害者とメッセージをやり取りする「打ち子」をまとめる「運営」のほか、クレーム、返金対応などを行う「法務」、報酬の管理などを担う「経理」など各部門に分かれ、組織的に犯罪収益を得ていたとみられる。昨年6月に副業サイト名目で全国の約8600人から現金をだましとったとして、詐欺などの容疑で20~50代の男女26人が逮捕されていた。