大川原化工機の冤罪事件、二審も「捜査は違法」 無実知らぬまま死亡した元顧問の遺族「人質司法がなくなること祈る」

冤罪事件に巻き込まれた化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)が国と東京都に損害賠償を求めた国家賠償訴訟の控訴審で、東京高裁(太田晃詳裁判長)は5月28日、1審に続いて警視庁公安部と検察の捜査の違法性を認定し、国と東京都に計1億6600万円あまりを支払うよう命じる判決を下した。 現職の警察官が法廷で事件を「捏造」と証言したことが注目された裁判。東京高裁は捏造という言葉は使わなかったものの、1審と異なり事実上、「捜査機関が事件を作り出した」と判断したかたちとなった。 この事件で逮捕され、無実を知らないまま亡くなった元顧問の遺族は「良い警察官と悪い警察官の戦いだった。まずは腐れ切った組織の内部改革を早急にして、真の意味での警察になってほしい」と話した。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)

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