サッカー男子日本代表に選出された佐野海舟選手が28日、取材に応じ、24年7月に女性に性的暴行を加えたとして逮捕されその後不起訴となったことについて謝罪しました。 練習場に黒いスーツ姿で登場した佐野選手。「昨年の自分の行動によってたくさんの方々にご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ございませんでした」と話し、頭を下げました。「認識の甘さがありましたし、行動の部分で甘さはあった。毎日サッカーができることに感謝して1日1日自分ができることを日々考えながらサッカーに取り組みましたし、今後もサッカー以外の面でもなにか自分ができることを考えて社会に貢献できるようにしていきたいと思っています」と反省の弁を述べました。 日本代表としてアジア杯でもプレー。さらにJ1鹿島からドイツ1部ブンデスリーガのマインツへの移籍が決まった直後の不祥事に「(引退の)考えはありました」と競技から退く気持ちもあったと話す佐野選手。それでもプレー可能となったことで「マインツでサッカーができるとなった以上は自分はやらないといけないと思いますし、今は本当に感謝しています」と現役続行の経緯、そしてクラブへの感謝の気持ちを語りました。 迎えた今シーズンは海外挑戦1年目ながらリーグ戦全34試合に出場し、デュエル(1対1)の勝利数でリーグ4位、さらには米メディア「アスレチック」が選ぶブンデスリーガのベスト11に選ばれるなどドイツの地で活躍を見せてきました。 23日には日本代表の森保一監督が「私自身もコンタクトを取りましたし、彼の言動を見ていても深く反省していることを深く感じました。心身で競技に向き合って社会に貢献する強い気持ちを持ってプレーしていることもあり、チームに迎え入れて社会に貢献する日本代表の一員として戦ってもいいと判断させてもらいました」と説明し、6月の試合で日本代表戦への復帰が決定しました。 佐野選手は「サッカーができているのは自分だけ(の力)ではないですし、本当にたくさんの方が関わってくださって、いま自分がこの場所に立っている。(日本代表は)実力の高い選手たちがたくさん集まっているなかで自分も存在感を高めてやっていかないといけないと思っていますし、なにより『このチームのために』という気持ちを常に持ち続けて、責任や覚悟は常に持ちながらやっていきたいと思います」と決意を語りました。