自宅の固定電話にかかってきた「あと2週間で電話が止まります」などの電話をきっかけに、警視庁の警察官などを名乗る男らにだまされ、松江市内の60代の女性が1200万円の特殊詐欺被害にあったことが分かり、警察が捜査しています。 特殊詐欺被害にあったのは、松江市の60代の女性です。 松江警察署によるとこの女性は、5月4日に自宅の固定電話にかかってきた電話に対応、「あと2時間で電話が止まります」などの音声ガイダンスを受けて操作したところ、デジタル庁を名乗る男に電話がつながり、「あなた名義の電話番号から迷惑電話が発信されており、苦情が来ている」、「警視庁原宿警察署に電話を繋ぐので被害届を出してください」と言われ、原宿警察署の「葛城」と名乗る男と会話しました。 すると「あなたは被害者ではなく、詐欺事件の容疑者です」「詐欺事件の犯人を逮捕しているが、あなたから口座を買ったと話しているので、あなたも容疑者として捜査している」、「無実を証明するには、口座に入っているお金のシリアルナンバーを調査しないといけない」などと告げられたということです。 さらに「守秘義務があり、家族にも話してはいけない」ことなどを指示されたり、「自分の立場を分かっているのか。逮捕することもできる」などと脅し文句も言われながら、5月9日から18日までの間に指定された口座にあわせて1200万円を振り込み、だまし取られました。 警察は、警察が捜査などの名目でお金を要求することはなく、SNSで連絡を取ることもないなどとして、詐欺被害にあわないよう注意を呼び掛けています。