日本駆け込み寺前理事、コカインで逮捕 都の若年女性支援事業者

東京・歌舞伎町を中心に若者支援やこども食堂などを行う公益社団法人日本駆け込み寺の前理事・事務局長の田中芳秀容疑者(44)が5月18日、麻薬取法違反の容疑で現行犯逮捕されていたことが分かった。 新宿区の路上で警察官から職務質問を受けた際、コカイン1袋を所持していたことから現行犯逮捕された。同行していた20代の女性からも薬物反応があり同容疑で逮捕された。相談者とみられる。 同法人の公式ホームページによると、代表理事は創設者である玄秀盛氏と清水葵氏。2012年に公益社団法人化した。東京都の「若年被害女性等支援事業」で、23、24年度の補助事業者として採択されている。 都福祉局少子社会対策部育成支援課女性福祉担当によると、23年度の交付決定額は3000万円で、実績報告などを経て実際の交付額は約2400万円。24年度交付決定額は3100万円だが、5月末時点で具体的な交付額は未確定。今回の事件を受けて減額などの措置が講じられる可能性があるという。 25年度事業の申請は、4月25日に締め切られている。都の担当者は、同法人から申請があったかについては明らかにできないとした上で「こういった事件があった場合、一般論として審査に何らかの影響があるだろう」とした。 5月22日には、警視庁が日本駆け込み寺と関連団体の「青母連」の事務所を家宅捜索した。 一連の流れを受けて、日本駆け込み寺は同月27日までに公式Xを更新し声明を発表。弁護士を筆頭にしたガバナンス委員会を設置し、相談者との相談を安全かつ適切に行うために順守すべき内容についてチェックシートを作成して職員で相互確認していくなどとした。

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