38年前の1986年(昭和61年)に福井市の中学3年生の女子生徒(当時15)が自宅で殺害された事件。殺人罪が確定し7年間服役した前川彰司さん(59)について「この判決は冤罪だ」として、弁護団が裁判のやり直しを求めた二度目の再審請求で、名古屋高裁金沢支部は23日、再審開始を決定した。 物的証拠が乏しい中、有罪の根拠となった複数の供述を「捜査機関の働きかけによるうその供述が形成された疑いが払しょくできず信用できない」とし確定判決を否定。冤罪事件などに詳しいジャーナリストの大谷昭宏さんは「検察を厳しく批判した、画期的な判断」と評価した。