朝日新聞阪神支局の襲撃事件模倣か 脅迫などの疑いで38歳逮捕

兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局で1987年にあった襲撃事件の犯行声明を引用したとみられる抗議文などが入った段ボールを送りつけたとして、県警は3日、静岡県富士市松本、会社員、武藤和宏容疑者(38)を脅迫と威力業務妨害の疑いで逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。 県警によると、逮捕容疑は支局襲撃事件から38年となった5月3日午後5時50分ごろ、静岡県内の配送会社の営業所から同支局宛てに段ボールを発送。中には「令和赤報隊代表」を名乗った抗議文やおもちゃの銃が入っており、同月7日に受け取って段ボールを開けた同支局長らに警察への通報などをさせて、業務を妨害したとしている。 支局襲撃事件では目出し帽姿の男が支局に押し入り、銃撃された記者2人が殺傷された。報道機関に「赤報隊」を名乗る犯行声明が届き、未解決のまま2002年に公訴時効が成立した。朝日新聞社広報部は「事件を想起させる宅配物を支局に送って脅迫することは許しがたい行為と考える。今後も県警の捜査に協力していく」とのコメントを出した。

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