病院内で医師を“切り付け” 患者の75歳男「左首を狙った」

千葉市の総合病院で患者の男が医師を刺し、現行犯逮捕されました。「左首を狙って刺した」と供述しています。 ■医師を“切り付け”患者を逮捕 命を救う現場で何が起きたのでしょうか…。 千葉市若葉区の病院で、医師が男に刺されました。逮捕されたのは75歳の患者。医師との間に何があったのでしょうか。男が新たな供述です。 最初の通報があったのは5日午前11時5分。 通報した人(午前11時5分) 「刃物を持った人がいる」 その1分後、別の通報が入りました。 通報した人(午前11時6分) 「医師が首を刺された」 現場は、千葉駅から5キロほどにある千葉中央メディカルセンター。 警察によりますと、病院を訪れた75歳の男が診療室内で医師の男性を刺したということです。医師は、左首と左手に傷を負いましたが、命に別状はないということです。 殺人未遂の疑いで逮捕された男は、外来で来た患者で、最初の通報から13分後に逮捕されました。容疑を認め、「左首を狙って刺した」と話しているということです。 病院に勤務する人 「コードブルーとコードレッドが一緒になったような『1階には下りるな』などと放送が流れた」 「(Q.コードブルー・コードレッドとは?)患者の暴力や急変などがあった時に流れる」 事件の騒ぎを受けて、病院では診療を一時中止とする事態となりました。 首を狙ったという供述は、何を意味するのでしょうか。 元警視庁刑事 吉川祐二氏 「狙った場所が首ということですから、首というのは致命傷になる可能性が非常に高い。そこを狙っているということは強い殺意を感じる。病院内に刃物を持ってきている。計画的な犯行である可能性は否定できない」 医師と患者のトラブル、いわゆる“ペイシェントハラスメント”は相次いでいます。 咲くやこの花法律事務所 西川暢春弁護士 「患者が治療方法に納得がいかず、クレームを言い続けるとか、病院やクリニックに居座るとか看護師に暴言をはくとか、非常に体調が不良だということから暴力的な言動をしてしまう例は相談の中でも見受けられる。医師法で応召義務があるので(医師は)正当な理由なく診察を断ることはできない」 トラブルを防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。 西川暢春弁護士 「医師は診療室内で起きたトラブルについて、できるだけ『自分自身で収めたい』と考えることもある。ただそういった場面でも組織として対応する。場合によっては弁護士に相談して(深刻な)事態になる前の対処が大事」 警察が詳しい経緯を調べています。

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