100件余りの殺人事件を起こしたシチリアマフィアのボスが自由の身になった。 イタリア日刊紙ラ・レプッブリカは5日(現地時間)、シチリアマフィアのボス、ジョバンニ・ブルスカ(68)が2021年仮釈放で出所した後、4年間の保護観察を終えてすべての法的制限を解かれたと報じた。 ブルスカは現在シチリアから遠く離れた非公開地域に居住して身分を隠して仮名を使用しているという。保護観察が終了して夜間外出制限(午後8時~午前8時)と週3回の警察署出席義務もすべて解除された。 ブルスカは1992年5月23日シチリア島パレルモ空港近郊のカパーチ高速道路でジョバンニ・ファルコーネ裁判官と夫人、そして彼らを警護していた警察官3人を暗殺した。 ブルスカは道路の下の排水管に設置した爆弾を遠隔操作で爆発させて「カパーチの屠殺者」という悪名を得た。 この事件で死亡したファルコーネ氏はイタリア屈指の反マフィア裁判官だった。 ファルコーネ氏は1986年2月10日から1992年1月30日までシチリアマフィア465人を対象に約6年間開かれた世界史上最大のマフィア裁判である「マキシ裁判」を主導した人物だ。 ブルスカはまた、組織を裏切って警察に協力した組織員の11歳の息子を拉致して殺害した後、死体を酸性溶液に投げて証拠を消すという残酷な犯行もしている。 1996年に逮捕されたブルスカは終身刑を宣告されたが、2000年から検察に協力して数多くのマフィア組織員と主要犯罪情報を自白して25年刑に減刑され、2021年仮釈放で出所した。