【06月09日 KOREA WAVE】韓国で、検察や裁判所を名乗って個人情報や金融情報を騙し取る「ボイスフィッシング(電話詐欺)」が急増している。最近では、こうした詐欺を通報する件数が月に5000件を超え、政府機関も対応を強化している。 京畿道平沢市に住む会社員の男性(28)は、これまでに検察と裁判所を名乗る詐欺電話を計4回受けたという。「最初の電話を受けた時は非常に動揺したが、最高裁判所の公式ホームページで『私の事件検索』機能を使い、詐欺であることを確認した。検察関係者を名乗る電話も、検察庁の『本物センター』に通報して初めて詐欺だとわかった」と語る。 検察を装う典型的な詐欺手口としては、「違法賭博サイトや麻薬犯罪に関与している」と脅し、逮捕状や口座情報など偽造された文書を提示しながら、被害者のスマートフォンに不審なアプリをインストールさせ、金銭や個人情報を抜き取るケースが多い。 検察庁が運営する「本物センター」によると、2025年5月の通報件数は5014件と、前年11月の2113件から2倍以上に増加。カカオトークのチャンネル登録者も週2600人ずつ増え、累計で1万6000人を超えている。 一方、裁判所を装った詐欺は、「等級郵便が返送された」などと偽り、個人情報の入力や不審なリンクへのアクセスを誘導するケースが多い。 裁判所側は、「裁判所は等級郵便に関する内容を電話やSMSで通知したり、アプリのインストールを求めることは絶対にない。このような連絡を受けた場合は即座に112番(警察)または金融監督院(1332)に通報してほしい」と呼びかけている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News