日本大学の重量挙部に入学金などがかからない特待生として入部予定だった生徒4人の保護者に対し、入学前に「入学金が必要」などとうそを言い、現金あわせて205万円をだまし取ったとして、元監督の男が逮捕されました。 捜査関係者によりますと、詐欺の疑いで逮捕されたのは、日本大学の重量挙部で2000年から去年(2024年)まで監督を務めていた難波謙二容疑者(63)です。 難波容疑者は監督時代の2022年12月、日本大学の重量挙部に入学金や授業料などがかからない特待生として入部予定だった生徒4人の保護者に対し、「入学金や授業料が必要」などとうそを言い、現金あわせて205万円を部の口座に振り込ませ、だまし取った疑いがもたれています。 過去に特待生として入学し、4年間、日大の重量挙部に所属していた男性は… 日大重量挙部に特待生として所属していた男性 「(当時は)うれしかったです。天下の日大から推薦が来ると思ってもみなかったので。重量挙げといえば日大」 男性は高校時代に大会で好成績をおさめ、入学金や授業料がかからない特待生として入学しましたが… 日大重量挙部に特待生として所属していた男性 「(難波容疑者が)『特待生じゃない方もいるので私は平等に扱いたいんです』『なので皆さんから少しずつお力をお借りしたい』という話でした」 当時、男性は入学金などを免除された学生ら数人で「ほかの部員の入学金を少しずつ負担する」という「寄付金」名目で難波容疑者から要請を受け、母親が255万円を振り込んだということです。 難波容疑者は、こうしてだまし取った金を遊興費や飲食費などとして私的に使っていたとみられます。 日本大学は去年7月、重量挙部の幹部が少なくとも10年にわたり、授業料などを免除されている新入生にうその入学案内を行い、金銭を不正に徴収していたと発表していました。 その後、被害者から申し出があり、被害が認められた学生やその家族への返金を行い、去年12月には手続きがすべて終了したと明らかにしていました。