日大の重量挙部元監督を逮捕 奨学生から「入学金」など詐取した疑い

日本大学重量挙部に入部予定の奨学生の保護者から入学金などの名目で金をだまし取ったとして、警視庁は10日、同部元監督の難波謙二容疑者(63)=東京都狛江市=を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 捜査関係者によると、逮捕容疑は2022年12月、入部予定者の保護者4人に「奨学生として申請している。2年次以降徴収されない」などとうそを伝え、入学金や授業料、施設設備資金の名目で計205万円をだまし取ったというもの。 日大によると、元監督はこれまでに05年度の入学者を含め約60人から約5300万円を集め、多くは私的に流用していたという。昨年までに日大が被害を受けた奨学生らに返金した。 一方で、日大が元監督を訴えた民事訴訟のなかで、元監督は奨学生らから支払われた金について「寄付金」だったと反論。「入学金などの工面が困難だったり、伸び代があるのに実績がなかったりする入学希望者は、最初に寄付金を支払えば奨学生として扱っていた。親から承諾を得た場合のみ受け取った」と主張する。 日大は昨年7月、この問題を初めて公表。奨学生の保護者らに「納付金の免除は2年目から」などと虚偽の情報が書かれた入学案内と納付金の請求書を送り、部の口座に振り込ませていたことを明らかにした。元監督を懲戒解雇し、警視庁に告発していた。

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