ロサンゼルス、カリフォルニア州、6月10日 (AP) ― 米西海岸カリフォルニア州ロサンゼルスで実施されたといわれる、移民関税執行局による不法移民の大量摘発に端を発した住民の抗議に対処すべく、トランプ米大統領が下命した異例の州兵派遣に抗議して6月8日、数千人の市民が街頭に繰り出し、ロスのダウンタウンは一気に緊張が高まった。 高速道路を封鎖、自動運転車に火を放つなど暴徒化したデモ隊に対し、警察は催涙ガスやゴム弾、閃光弾などで鎮圧行動に出た。 夕刻になるとデモ参加者の数は減ったが、警察は違法集会を宣言し、立ち退かないデモ参加者を逮捕。立ち退きを拒んだデモ参加者らは、道路いっぱいに設置されたバリケードの陰から警官隊に投石。 カリフォルニア・ハイウェイパトロール隊員や、高速道路脇に駐車してあったパトカーにコンクリートの塊や石、電動スクーター、花火などが投げつけられ、これを避けようと警官隊が陸橋の下に避難する場面も見受けられた。 8日の大規模抗議運動は、ロスのダウンタウン数ブロックに集中したが、約300人のカリフォルニア州兵が現場に派遣されるに至って、トランプ大統領の不法移民摘発に抗議する3日連続デモに一層拍車が掛かった。 州兵部隊は、抗議デモが集中しているダウンタウンの不法移民拘置所など、連邦政府ビルの警備に配備された。 週末の大規模抗議デモでは、警官隊に火炎瓶を投げたデモ参加者や、警官隊の列にバイクで突っ込んだ参加者など、数十人が逮捕された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)