奈良県警奈良署などは11日、天理大(天理市)ラグビー部の寮で大麻を所持したとして、部員の島田郁容疑者(20)を麻薬取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕した。また、大麻を譲り受けたとして、同部員の弘田士道容疑者(20)を同法違反(譲り受け)容疑で逮捕した。同大ラグビー部は全国大学選手権に33回出場し、2020年度には全国制覇した。 逮捕容疑は、島田容疑者は11日午前5時ごろ、天理市内にあるラグビー部の寮の自室で少量の大麻を所持したとしている。弘田容疑者は24年12月28日午後10時ごろ、市内のドラッグストアの駐車場で大麻約1グラムを4000円で譲り受けたとしている。いずれも「間違いありません」と容疑を認めているという。 奈良署によると、別の事件で書類送検された容疑者が「弘田容疑者に大麻を売った」と供述したことから捜査を進めていた。11日に寮を捜索し、島田容疑者の部屋から大麻が見つかった。同署は入手ルートや他に所持した部員がいないかを調べている。 天理大は11日、学内に対策本部を設置し、ラグビー部の活動は当面自粛する。永尾比奈夫学長は「捜査当局に協力し、事実関係の把握を早急に進めて厳正に対処する」とのコメントを発表した。【田辺泰裕、喜多瑞輝】