警察官や検察官をかたり「あなたが犯人で1億円の被害が出ている」などとするウソの電話で、福岡県大牟田市の44歳の女性が現金2918万円をだまし取られました。 警察によりますと、ことし5月30日、福岡県大牟田市の44歳の女性の携帯電話に国際電話の番号から着信があり「携帯電話が使えなくなる。対処したい方は1番を押してください」などとする自動音声が流れました。 女性がガイダンスに従って操作すると、携帯電話会社の社員で「イズミ」と名乗る男につながり「あなたが大量にメールを送信した犯人になっている。今すぐ警視庁にいってください」などと言われました。 その後、警視庁の警察官で「タカノ」と名乗る男につながり「1億円の被害が出ている。1割を保釈金として払えば逮捕はされない。守秘義務があるから絶対に誰にも言わないように」と言われ、さらに検察官で「カミヤ」と名乗る男に代わり「指示通りにすれば逮捕はしない」と言われたということです。 女性は6月4日から6日までの間に4回にわたって、指定された口座に2918万円を振り込み、だまし取られました。その後、男らと音信不通になったことで詐欺を疑い11日、警察に被害を届け出ました。 警察は「+1」や「+44」で始まる国際電話番号を悪用したニセ電話詐欺が発生しているとして、海外との電話が不要な人は発信音を無償で休止できる「国際電話不取扱受付センター」のサービスの利用を勧めています。 その上で、「警察がSNSで事件の内容を伝えることや送金させることはありません」と強く注意を呼びかけています。