「包丁を捨てなさい」巡査部長が拳銃を発砲 殺人未遂容疑の45歳男の太ももを貫通 北海道では2012年以来の拳銃の使用

12日、北海道北見市の住宅街で、父親を包丁で切りつけた男に警察官が拳銃を発砲しました。 弾は足を貫通し、男は逮捕されました。 道内で13年ぶりの拳銃の使用。事件の経緯を追います。 片山侑樹記者 「事件があったのは閑静な住宅街の中の一軒家です。現場付近の公園では金属探知機で何かを探しています。銃弾でしょうか?」 逮捕された北見市とん田東町の無職・齊藤大佳容疑者(45)は、12日午後7時すぎに自宅にいた80代の父親の首を包丁で切りつけ、殺害しようとした殺人未遂の疑いが持たれています。 事件が発覚したのは容疑者本人の警察への通報でした。 齊藤容疑者の通報 「父親と包丁を使って、けんかになった」 通報を受けて駆けつけたのは5人の警察官。 自宅前の路上には、首から血を流す父親。そして、包丁を手にした齊藤容疑者がいました。 警察官たちが「包丁を捨てなさい」と大声で叫ぶも、齊藤容疑者は興奮した様子で包丁を振りまわします。 そして、静止を聞かずに近づいてきたため、30代の巡査部長が拳銃を1発発砲しました。 発砲音を聞いた男性 「花火だと思った。花火と変わらない音だったから。パンっていう1発だけ」 弾は左足の太ももに貫通。齊藤容疑者は取り押さえられました。 現場近くに住む人 「警察官が20人ぐらいいて捕まった人(齊藤容疑者)がもめていたような抵抗していた感じ。警察がさすまた持って取り押さえていた」 現場では13日、警察官が金属探知機を手に貫通した弾を探す姿が見られました。 父親は首を切られ、重傷ですが命に別状はありません。 警察によりますと、齊藤容疑者は犯行時、酒が入っていて、調べに対し「私がやったことで間違いありません」と容疑を認めているという事です。 現場近くに住む人 「『刃物を持った人がいるので危ないので近づかないでください』と聞いた。警察が話しているのが聞こえた内容は『威嚇射撃なしの発砲』と聞こえた」 道内の警察官の拳銃の使用は、2012年に旭川市で職務質問を受けた男に警察官がナタで切りつけられた事件以来、13年ぶり。 道警は、今回は警察官が刺されるような危険が差し迫り、緊急性が高かったとして、拳銃の使用は現時点で適法であったと話しています。

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