全国に広がる“闇バイト事件”。これまでに30人以上の実行役が逮捕されました。なぜ若者たちは闇バイトに手を染めてしまうのか。事件の真相に迫ります。 ■連続強盗事件はいずれも荒く乱暴な手口 逮捕者は“若者” 荒らされた室内に転がる、こじ開けられた金庫。千葉県市川市の強盗傷害事件(10月17日)では、住人が暴行を受け、一時監禁も。 被害女性の母親 「(娘は)顔もボコボコで手も傷だらけ。肋骨も何本か折れた」 10月14日に千葉県鎌ケ谷市で起きた強盗目的の住宅侵入事件では、割れたガラスでけがをしたとみられる犯人の血痕も… 被害に遭った男性 「(犯行に)慣れた人がやることじゃないよね」 いずれも荒く乱暴な手口で、逮捕されたのは20代と30代の若い容疑者でした。 ■孫が闇バイトで犯罪に…祖父の心痛は 10月15日ごろ、横浜市青葉区で発生した強盗殺人事件。この事件で逮捕された宝田真月容疑者(22)は、「SNSで『ホワイト案件』『高収入』と検索し、『日給15万円以上』という見出しを見て初めて闇バイトに応募した」と言います。 犯罪に加担すると気付いたのは、事件現場へ向かう途中。それでも立ち止まることはできなかったのです。 これは心ならずも闇バイトに加担し、逮捕された宝田容疑者の部屋。机の上には証明写真がおかれていました。 宝田容疑者の祖父 「今回の『ホワイト案件』(闇バイト)の申請に使ったんじゃないかな」 宝田容疑者は住所などの個人情報を指示役に伝えていたため、「家族に危害が加えられるかもしれないと考えると犯行を断れなかった」と言います。 宝田容疑者の祖父は… 宝田容疑者の祖父 「(犯罪への加担を)断ってくれて、家族に被害が及んだ方がまだまし」 ■「指示役」と「実行役」 闇バイトの巧妙な手口 応募者の役割は「実行役」。捨て駒扱いですが、取り返しのつかない重い罪を背負います。 「ルフィ」などと名乗る指示役による強盗事件のうち、6事件で実行役として関与したとされる永田陸人被告(23)。24日(木)、「無期懲役」を求刑されました。