神社の境内で部下に暴行し、けがをさせたとして、警視庁は会社役員の有元史明（64）=東京都練馬区中村北2丁目=と、職業不詳の荒井雄司（60）=台東区東上野4丁目=の両容疑者を傷害容疑で逮捕し、23日発表した。同庁は認否を明らかにしていない。 捜査1課によると、両容疑者は19日午前2時半ごろ、練馬大鳥神社（練馬区）の境内で、有元容疑者が経営する建設会社に勤める成海貴司さん（50）=同区貫井2丁目=を殴ったり蹴ったりして、全治不詳のけがを負わせた疑いがある。成海さんはその後、搬送先の病院で死亡した。同課は遺体を司法解剖し、けがと死亡の因果関係を調べる。 19日午前11時ごろ、「アパートに血痕がついている」と不動産会社から110番通報があり、事件が発覚。警察官がアパートを訪ね、室内で顔から血を流した成海さんを見つけた。成海さんは病院に搬送される際には意識があり、「自分で階段から落ちた」と話していたという。 その後の防犯カメラ捜査で、神社近くの居酒屋にいた成海さんを両容疑者が連れ出し、境内で暴行する映像が映っていたという。荒井容疑者は有元容疑者の会社の元従業員で、成海さんとは面識がないとみられるという。（遠藤美波）