17日、神戸市中央区のビル内で、会社役員の男性が背中と腹を包丁のようなもので刺された事件で、元従業員の76歳の男が殺人未遂の疑いで緊急逮捕されました。調べに対し、「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しているということです。 殺人未遂の疑いで緊急逮捕されたのは、神戸市須磨区に住む 無職・雑賀三郎容疑者(76)です。 警察によりますと、雑賀容疑者は17日午前11時半ごろ、神戸市中央区多聞通のビルの事務所内で、会社役員の男性(52)の背中と腹の2か所を包丁のようなもので刺して殺害しようとした疑いがもたれています。 男性は救急搬送されましたが、搬送時に意識はあり、命に別条はないということです。 雑賀容疑者は男性を刺した後、ビルを出て車を使って逃げていましたが、約1時間後の午後0時半ごろ、約2.7キロ離れた兵庫県警長田署に出頭したため、緊急逮捕されました。 雑賀容疑者は、今年3月末まで被害者の男性が経営する会社に勤めていたということで、警察の調べに対し、「親睦会の積立金がある。返金に応じず、(男性が)向かってきたので包丁で刺した」とした一方、「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しています。 警察が事件の詳しい経緯や動機などを調べています。