「財産差し押さえる」警察官らかたり電話 80代の女性、2000万円送金する詐欺被害 兵庫・尼崎

警察官をかたる男らに現金約2千万円をだまし取られたとして、兵庫県尼崎市に住む80代女性が20日、県警尼崎北署に被害を届け出た。女性宅には犯行グループからスマートフォンが送付され、県警は、インターネットバンキングや通話アプリを使用させて大金をだまし取る狙いがあったとみている。 同署によると、2月25日、女性宅に「保健医療局薬務課」を名乗る男から電話があった。「保険証を不正に使っている者がいる。警察官に電話をつなぐ」などと言われた。その後、電話を替わった警察官を名乗る男らは「あなたは銀行口座を犯人に渡している。逮捕して財産を差し押さえなければならない」と告げた。身に覚えのない女性は3~4月、言われるがままに6回にわたり現金を送った。 だまし取られた現金は計約2千万円。最初の被害は、近くのコンビニATMで振り込んだ現金10万円だった。スマートフォンの貸与名目で、後日、実際に郵送で届いた。 男らは女性にWi-Fiを契約させた上に、通話アプリやインターネットバンキングを使用させて、多額の現金を詐取したとみられる。 女性が被害に気付いたのは今月20日。前日に火災保険の未払いの通知が自宅に届いていた。口座から引き落とされないことを不審に思い、銀行に問い合わせたところ、職員から詐欺被害に遭っている可能性を伝えられた。口座の残高はわずかだったという。

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